80年代を代表するビックリマン「悪魔VS天使シリーズ」
80年代を語るうえで外せないものの一つといえば、1985年に登場したビックリマン「悪魔VS天使シリーズ」ではないでしょうか。
悪魔と天使が戦うストーリー性のあるシールは、子どもたちの間で大ブームを巻き起こしました。最盛期には年間4億個ほど売れたともいわれ、社会現象ともいえる人気になっています。
現在でも関連シリーズが販売されており、古いビックリマンシールの中には高額で取引されているものもあります。
今回は、そんなビックリマン悪魔VS天使シリーズについて、私自身の子どもの頃の思い出や、現在になって知った「懸賞版」などについて書いてみたいと思います。
- 子どもの頃はビックリマンを集めていた
- 「90円しか持ってないのに110円」と言われた思い出
- 集めていたビックリマンを親戚に全部あげてしまった
- 10年ほど前に少しだけ買い戻した
- ビックリマンはあまりにも「沼」が深い
- ビックリマンシールはサイズにも注意
- 第5弾を買おうと思ったら15,000円に
- ビックリマンの「懸賞版」とは?
- 「ビックリマンシール完全大百科」を買うことにした
- 10年前に5弾を買っておけばよかった……
- ビックリマンブームを変えた公正取引委員会の指導
- レアシールを引く楽しみがなくなった
- そもそもデザインの問題
- 「ポケモンカードはレアカードがあるのに?」と思うけど……
- ビックリマンだけでなく、おまけシール全体に影響した
- そしてカードダスの時代へ
- まとめ
子どもの頃はビックリマンを集めていた
以前の記事では「まじゃりんこシール」や「かわりんごシール」について紹介しましたが、当然ビックリマンも集めていました。
悪魔VS天使シリーズは1985年に始まり、次々と新しい弾が発売されていきました。私も集めてはいたものの、実際に集めていたのは第3弾くらいまで。
その後、私は「ラーメンばあ」に興味が移ってしまったため、世間を巻き込んだビックリマンブームの真っただ中にいた、という感覚はあまりありません。
当時の記憶では、ビックリマンが本格的に大人気になったのは第5弾あたりから、という印象があります。
ちょうどこの頃にはテレビアニメ「ビックリマン」も放送されていました。アニメは1987年から1989年まで放送され、ヤマト王子たちが次界を目指す物語が描かれています。
「90円しか持ってないのに110円」と言われた思い出
ビックリマンの思い出で、今でも妙に覚えている出来事があります。
当時のビックリマンは1個30円。
消費税すらなかった時代なので、3個買っても90円です。
小学生でも、

3個買うなら90円
と簡単に計算できる価格でした。
ある日、私は90円だけ握りしめて、ビックリマンを3個ほどレジに持っていきました。
ところが、レジに表示された金額を見ると……
110円。

た……足りない?何で?
と、完全にパニックです。
しかも、レジの女性がこちらをメチャクチャにらみつけてくる。
ところが、しばらくしてレジの打ち間違いだったことに店員さんが気づき、

あらぁ、ごめんなさいねぇ
と笑顔で謝ってきました。

いやいや、そんな簡単な計算を間違えるなよ!
しかも小学生相手に睨みつけなくてもいいだろ!
……と、今でも思い出すと少しイラッとします(笑)。
集めていたビックリマンを親戚に全部あげてしまった
子どもの頃に集めていたビックリマンは、その後、3つ下の親戚が集め始めたため、全部あげてしまいました。
当然それを持っていればクラスの皆から羨望の眼差しを浴びるであろうくらいの気持ちです。
まさか数十年後に、昔のビックリマンがコレクターズアイテムとして扱われるようになるなんて、考えてもいませんでした。
ところが、その親戚の子はいじめられていたらしく、あげたシールは、結局いじめっ子にカツアゲされてしまったそうです。
当時物のプリズムシールや、スーパーゼウス、シャーマンカーンなども結構いい状態で持っていました。

なんで全部あげちゃったんだ……
と、結局他人に奪われてしまったこともあり、かなり後悔しています。
10年ほど前に少しだけ買い戻した
そんな私ですが、10年くらい前にオークションサイトで、ビックリマンの第1弾、第2弾など、各弾のコンプリート品を購入する機会がありました。

価格は1セット1,500円程度。
当時は「これくらいなら」と思って、いくつか購入しました。
ただ、昔から第5弾だけは別格でした。
当時でも第5弾は人気が高く、ヘッドを除いたフルコンプでも5,000円近くした記憶があります。

5弾はちょっと高いな。
別にコンプするつもりもないしいいや
と購入を見送ってしまいました。
まさか10年後になって、その判断を後悔することになるとは……。
ビックリマンはあまりにも「沼」が深い
私が現在、悪魔VS天使シリーズを積極的に集めていない理由は、単純に弾数が多すぎるからです。
旧悪魔VS天使シリーズだけでも第31弾まで続いており、ロッテ公式も現在の「悪魔VS天使 36弾」を「シリーズ36作目の正統続編最新作」としています。
さらに、その間には「ビックリマン2000」など別シリーズも登場しています。
加えて、旧シリーズ終了後の復刻や派生シリーズや、31弾で打ち切りになったシリーズの続きの超元祖といわれる31弾と32弾があるとか、素人にはもはや訳わからない状態に。

さすがに沼過ぎるという事であまり深入りしないようにしています
ビックリマンシールはサイズにも注意
ビックリマンを調べていて、意外とややこしいと思ったのがシールのサイズです。
昔の悪魔VS天使シリーズなどは、基本的に48mm×48mm。
一方、後のシリーズでは52mm×52mmのサイズが登場しています。
| シリーズ | シールサイズ | 注意点 |
| 旧悪魔VS天使(1〜31弾) | 48mm × 48mm | 標準的なビックリマンサイズ |
| ビックリマン2000 / 超元祖 | 52mm × 52mm | 一回り大きい |
| 2000年代以降のコラボ系 | 48mm × 48mm | 再び旧サイズへ戻る |
市販されている「ビックリマン用ファイル」の多くは48mmサイズに合わせて作られているため、超元祖などを入れようとすると大きすぎて入らないという事態が発生します。購入時には注意が必要です。
詳しくはこちらの記事を参照してください。
ビックリマンシールの保存方法とは?私が愛用するスリーブ・ファイルとWシール収納の最適解
例として超元祖31弾のものと他のシールを比較した写真を載せておきますので参考にしてみて下さい。

第5弾を買おうと思ったら15,000円に
そんな私が最近、久しぶりにビックリマンを調べていて見つけたのが、第5弾のフルコンプでした。

5,000円くらいまでなら買っておいてもいいかな
と思い、入札してみました。ところが、最終的な落札価格は……
15,000円!
当時でも5000円はしていたのだから流石にそんな甘くはないか、とは思ったものの、さすがに高すぎないか?しかしよく見たら懸賞版と書いてありました。
ビックリマンの「懸賞版」とは?
私自身、これまで「懸賞版」という言葉をあまり知らなかったので、今回初めて調べました。
懸賞版は、チョコに封入されて当てたものとは別で、その名の通り懸賞の当選者のみが手に入れられた非売品シールです。
複数の仕様があり、旧ビックリマン第5弾についても「懸賞版 次界編」や「初期懸賞版」など、細かな違いがあるらしいです。実際に専門店でも別商品として扱われています。
- 天使シールの裏面台紙が「水色」ではなく「黄色」
- シール表面にうっすらピンク色のにじみがある
- ヘッドのプリズムに「プリズムサークル(小さな円)」がある
等の特徴があるようです。

しかし「単なる経年劣化のにじみ」と「懸賞版のにじみ」の区別がつきにくいケースもあるなど、プレミアの世界はまさに闇が深く、知識がないと手が出せません。
私も表面にうっすらピンク色のにじみが出ているシールを持っているのですが、それが懸賞品なのかどうかは分かりません。
一応載せておきますが、希少なものであるならおそらく違うと思います。

個人的には売る予定もないので、ピンクににじんだ価値あるものより、プレミアなんてなくてもいいから綺麗なにじみのないものの方が良いのだけれど、なんか価値があると言われると惜しくなるのもまた人情というものです・・・。
と思ったのですが、調べてみると、にじみだけでは判断できないようです。
「ビックリマンシール完全大百科」を買うことにした
とはいえ、どんなシールが存在するのかは知りたい。
一時期とはいえ、自分も好きで集めていたものですから、キャラクターやシールの種類を眺めるだけでも結構楽しいものです。
そこで、大金をかけて全部集めるより、大全集を買ったほうがいいんじゃないか?と思い、「ビックリマンシール完全大百科」を購入しました。

そもそも、この悪魔vs天使シリーズは後ろに弾数など書いてあるわけでもないので、どのシールが何弾のものなのか?素人の私にはこれがないとさっぱり分かりません!
やはりビックリマンくらいメジャーなシリーズになると、こうした資料が存在するのはありがたいです。
マイナーなシールだと、そもそも「どんなシールが存在するのか」すら分からないので全貌を知るためには買って集めねばならないというのがつらい所です。
10年前に5弾を買っておけばよかった……
それにしても、10年前の私が第5弾を買わなかったことは、今になって考えるとちょっと悔しいです。
ビックリマンに限らず、昔のマイナーシールや食玩フィギュア、ガチャガチャの景品などを見ていると、「欲しいと思ったときに買っておく」というのは重要で、後にやっぱり欲しいな、と思ったら市場に登場する事が稀になっていたり、あっても高額になっていたりと結局その当時の何倍もの労力と金額を消費してしまうことになるのです。
もちろん、ブームだった時期よりも下がってしまうものもあります。
ブームの時は軒並み高値がついていたものもブームが終わるとほぼ価値なしになるものも存在はしますので、そこの見極めは難しい所ではあります。
状態や仕様、人気、希少性などによって価格は大きく変わります。
ビックリマンブームを変えた公正取引委員会の指導
そして、ビックリマンを語るうえで避けて通れないのが、1988年の公正取引委員会による指導です。
ビックリマンの人気があまりにも過熱したことで、シール目当てで本体のチョコを捨ててしまう子供が続出しました。
さらにレアシールを巡る偽造・いじめ・カツアゲが横行し、「子どもの射幸心(ギャンブル心)を過度に煽っている」として国が問題視したのです。
そして1988年、公正取引委員会の指導を受け、ロッテはシールについていくつかの変更を行いました。
主なものとして知られているのが、
- シールごとの材質価値の差をなくす
- 種類ごとの混入率を均一にする
- 特定のシールに価値があるような広告をしない
といった内容です。
そして、この時期を境にビックリマンのブームが沈静化していったことも、現在ではよく知られています。
レアシールを引く楽しみがなくなった
公正取引委員会の指導による変更の中で、収集する側にとって特に大きかったのは、シールごとの材質や混入率の差が小さくなったことだったのではないかと思っています。
第17弾から、”種類ごとの混入率を均一にする”という理由から、ヘッドシールが悪魔や天使などと同じ枚数存在するようになり、更にヘッドのキラキラ感を維持したままコスト差を無くそうとした結果、天使や悪魔などのノーマルシールまで変にキラキラし始めるという謎の現象が起き、コレクションする側としてはワクワク感がなくなり一気に冷めてしまいました。

そもそもデザインの問題
これに関しては私の完全なる感性の問題であって、私の美的感覚が正義だとは微塵も思っていません。
それを踏まえた上で、このキャラが好きだという人には大変申し訳ないのですが、そもそものキャラクターデザインが全体的に悪くなったのが原因ではないか?と思いました。
当たり前ではあるが、この手のコレクションで重要なのはやはりビジュアルです。
現在コレクターがビックリマンを集めるにあたって、既にこんなシールが存在すると分かっている状態で収集しているわけです。
それがデザイン的に優れていようがいまいが、コレクターたちは希少性など求めて全てをコンプリートしようと集める訳です。
しかし当時の子供たちは違います。何一つ分からない状態で次はどんなキャラのシールが当たるんだろうと楽しみにして購入する訳です。
そんな中、引き当てたレアシールのデザインがダサかった時、子供たちはどう思うだろうか?
求めていたものはこれじゃない!と。それが続くようだと収集自体をやめてしまう人もいるでしょう。
私が持っているシール大全集にはその弾の簡単なストーリー付きで各弾のシール画像が載っているのだが、ヘッドシールが12種類登場するようになった17弾以降、特に20弾以降のヘッドキャラ、その他天使キャラのデザインがことごとく(個人的に)ダサい!というのが私の感想です。
私は途中でコレクションをやめた者なのでビックリマンのストーリーなど内容についての詳しい情報は知りません。
そんな私でも、ヘッドロココやサタンマリア位は存在を知っているのです。
そんな人気キャラであるロココとマリアの血を引き継いだFAZZY MR(ファジー・マスター)というピア・マルコというキャラ、さすがにダサすぎるだろう!
ビックリマンの中でもビジュアル的に人気だったキャラ2人の血を引き継いだキャラがなぜあれなんだ?
21弾のブラックゼウス・ヘッドも微妙だし、次代といわれてるピアマルコ(新ピアルコ)というシールが10枚存在するがその全てがダサい!私が当時集めてたらここでやめると思います。
確かにプリズムカードが他の天使や悪魔と同じ枚数増えて以前に比べて特別感がなくなったが、そのプリズムシールのイラストまで特別感のないデザインになってしまったのが問題なのだと思います。
当時アニメなどもやっていたようなのでアニメでのピアマルコはどんな感じなのかは分かりませんが、少なくともシールとして見た感じでは正直カッコいいとはいいがたいというのが私の感想です。
「ポケモンカードはレアカードがあるのに?」と思うけど……
公正取引委員会の話をすると、現在のポケモンカードだって、カードによって価格や希少性が全然違うじゃないか!あれは問題じゃないのか?と思う人もいるでしょう。
そう、あれは問題にはならないのです!
ポケモンカードはトレカ自体が「商品本体」であるため問題なし。
しかしビックリマンは、あくまで「お菓子のおまけ(景品)」扱いのため、景品表示法の規制対象になるのです。
つまり、「カードそのものを販売する商品」と「お菓子におまけとしてシールを付ける商品」では、法律上の扱いが同じではありません。
この違いが、現在のトレーディングカードと昔のビックリマンを比較するときの重要なポイントになります。
言い方は悪いが、あくまで当時はビックリマンを完全に狙い撃ちするために作られた法律なので、ブームが去った今でもこの法律だけは残っているのです。
ビックリマンだけでなく、おまけシール全体に影響した
そして、ビックリマンの仕様変更の影響を受けたのは、ビックリマンだけではありません。
当時はビックリマン以外にも、お菓子のおまけとしてシールを付ける商品が数多く存在していました。
ビックリマンのような商品が問題になれば、当然ながら同じような仕組みを採用していた他社のおまけシールにも影響が及びます。
元々ビックリマンのヒットから各社おまけシールを生み出したのだから仕方ないとはいえ、他社メーカーは完全にとばっちりを受けた感じになってしまいました。
こうして考えると、1980年代後半のビックリマンをめぐる出来事は、単に一つのお菓子のブームが終わったというだけではなく、お菓子のおまけを使ったコレクション文化そのものにも影響を与えた出来事だったとも考えられます。
そしてカードダスの時代へ
こうしたおまけシールの世界が変化していく一方で、子どもたちのコレクション欲を受け止める存在として台頭してきたのが、カードダスなどの「カードそのものを販売する商品」でした。
ビックリマンが人気を集めたことで、コレクションやレアを探す、友達と交換するという文化が世の中子どもたちの間に定着したのだと思います。
そして、それが後のカードブームにもつながっていったと考えると、ビックリマンが80年代の子ども向けホビーに与えた影響はかなり大きかったのではないでしょうか。
カードダスについてはこちらの記事に書いています
昔のカードダスの思い出|20円で集めたSDガンダムのカード
まとめ
今回は、私が子どもの頃に集めていたビックリマン悪魔VS天使シリーズについて、昔の思い出から現在のコレクション事情まで振り返ってみました。
自分自身は第3弾あたりまでしか本格的に集めていなかったので、今になって調べてみると知らないことばかり。
特に今回初めて知った「懸賞版」については、同じキャラクターでも細かな仕様の違いによって価値が変わるという、コレクターの世界の奥深さを感じました。
一方で、ビックリマンブームを語るうえでは、1988年の公正取引委員会による指導も外せません。
シールの材質や混入率の変更によって、ビックリマンの「何が出るか分からない」という楽しみ方も大きく変化しました。
私の場合は、大全集などを眺めながら、
「そうそう、こんなの持ってたな」
「ああ、このシール懐かしい!」
と昔を思い出すくらいが、ちょうどいいのかもしれません。
ビックリマンは、シールそのものだけでなく、そこにまつわる思い出まで含めて、今でも楽しめる80年代の懐かしいコレクションの一つだと思います。

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