【僕たちの放課後と、100円玉に詰まった無限の宇宙】
大人の階段を上るにつれて、僕たちは多くのものを手に入れ、同時に多くのものをどこかに置き忘れてきた。その最たるものが、あの頃、放課後の駄菓子屋や薄暗い自室のブラウン管前で感じていた「圧倒的な熱量」ではないだろうか。
お小遣いは月に数百円。100円玉ひとつを握りしめ、ガチャガチャを回すか、自販機の硬いガム入りおまけシールを買うか、それとも10円ゲームにすべてを賭けるか。あの張り詰めた選択の瞬間、僕たちは間違いなく、手のひらの上の小さなホビーの中に「無限の宇宙」を見ていた。
本カテゴリ「懐かしいゲーム・ホビー」は、単なるレトロアイテムの発売日やスペック、現在のプレミア価格を並べただけの無機質なカタログではない。そんな教科書通りのデータは、検索すればどこにでも転がっているし、AIに聞けば一瞬で出力される。クローン人間のようなコピペ情報には、なんの価値もない。
ここにあるのは、塗装が剥げるほど畳の上を走らせたミニカーの冷たい感触であり、PCエンジンDUOの起動音に胸を躍らせた夜の記憶であり、ネットの海を探しても見つからない幻のシールの謎を20年も追いかけ続けた執念である。
一人のプレイヤー、一人のコレクターとして、あの時代をリアルタイムで駆け抜けた僕自身の「偏愛」と「主観」だけを頼りに、昭和・平成を彩った愛すべきホビーたちの足跡をここに泥臭く書き残しておく。