最初はオイルみたいだと思ったポカリスエット。世界的飲料になるまでの話
子供の頃、初めて飲んだポカリスエットを、私はこう思った。
「なんか…オイルみたいだな。」
もちろん本物のオイルを飲んだことはない。
でもあの独特の“少しとろっとした感じ”が、当時の自分にはそう感じられた。
今では当たり前のように飲んでいるポカリスエットだが、最初から受け入れられていたわけではない。
今回は、そんなポカリスエットの歴史と、実際に飲んできた体験を交えて振り返っていく。
ポカリスエットとは?なぜここまで広まったのか
ポカリスエットは、大塚製薬が1980年に発売したスポーツ飲料だ。
現在では「スポーツドリンク=ポカリ」というイメージを持つ人も多いが、発売当初はまったく売れなかった。
■ 最初は売れなかった理由
当時の日本には
「運動中に飲み物を飲む文化」がほとんどなかった
さらに
- 味が独特(甘いのに塩っぽい)
- 見た目が水でもジュースでもない
- コンセプトが理解されにくい
つまり「よく分からない飲み物」だった
■ 3000万本無料配布という異例の戦略
そこで大塚製薬が取ったのが
3000万本を無料配布する
という、今では考えられないレベルの戦略
これにより
- 「飲めば分かる」体験が広がる
- スポーツ後の水分補給に定着
ここから一気にヒット商品へ
■ 名前の意味
- 「スエット」=汗(Sweat)
- 「ポカリ」=特に意味なし(語感重視)
また当初は
「アルカリイオン飲料」というキャッチコピーだったが
誤解を避けるため変更された
(実際、自分も子供の頃はアルカリの飲み物だと思っていた)
初めて飲んだ時の違和感|子供には理解できなかった味
私がポカリスエットを初めて飲んだのは、小学生の頃。
友達と遊んでいるときに、軽トラックで配っていたポカリに偶然出会ったのがきっかけだった。
当時は250mlの細いスチール缶。
今よりも少し透明感が強かったような記憶がある。
そして一口飲んで、冒頭の感想になる。
「オイルみたい」
■ なぜそう感じたのか
今なら分かるが、あの違和感の正体はこれ
- 電解質(ナトリウムなど)が入っている
- 砂糖水とは違う口当たり
- 水よりもわずかに重い感覚
つまり「体に吸収されやすい設計」だった
でも子供にはそんな理屈は分からない
- ジュースでもない
- 水でもない
結果「よく分からない味」という印象になる
部活とポカリ|“薄める”文化があった時代
ポカリといえば、部活の思い出とセットで語る人も多いはず。
自分も例外ではなく
- 粉末ポカリを水筒に入れる
- 水で溶かして持っていく
という使い方をしていた。
■ あえて“濃くする”という楽しみ方
正直に言うと、私はわざと濃いめに作っていた。
理由は単純で
甘酸っぱさが強くなってうまいから
もしかすると水の分量を間違えていただけかもしれないが、
あの「ちょっと濃いポカリ」が妙にクセになっていた。
今でも粉末タイプは“調整できる”のが魅力
医者にすすめられる飲み物になった理由
ポカリスエットは単なるジュースではなく
「体液に近い成分バランス」で作られている
そのため
- 発熱時
- 脱水状態
- 食欲がない時
などでも飲みやすい
■ 実体験:風邪=ポカリだった
自分の中では
「風邪をひく=ポカリが飲める日」
というイメージがあった
病院に行くとほぼ確実に
「水分しっかり取ってね。ポカリとかいいよ」
と言われる
■ 点滴と同じと言われた話(体験談)
社会人になってから、無理して病院に行った時

点滴打ってください
と頼んだら

ポカリ飲んでおけばいいよ
と言われたことがある
もちろん医学的に完全に同じではないが
👉それだけ“近い役割の飲み物”という認識だった
ポカリCMは“売れる登竜門”だった
ポカリスエットのもう一つの特徴が
👉CMの影響力
■ 起用された有名人
- 森高千里
- 宮沢りえ
- 一色紗英
- 中山エミリ
など
時代の象徴的な人物ばかり
■ CMソングも名曲揃い
- ZARD
- DEEN
- FIELD OF VIEW
「曲を聞くと夏を思い出す」レベルの影響力
まとめ|違和感から“当たり前”になった飲み物
ポカリスエットは
- 最初は売れなかった
- 味も理解されなかった
それでも
「体験させる」という戦略で定着した
子供の頃は「オイルみたい」と思ったあの味も、
今では運動後に自然と手が伸びる存在になっている。
当たり前すぎて気づかないが
ポカリスエットは「文化を作った飲み物」だったのかもしれない


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