海外製ミニカーは粗悪品?トミカ以外の主要7メーカーを自腹購入して見えた本音のクオリティ

サーキットを走るレースカーをイメージした画像 ミニカー・玩具

一口にミニカーと言っても、最近は各メーカーからさまざまな商品が登場している。

ただ、信頼性や知名度の面では、やはりトミカが圧倒的。ほかのメーカーは海外製が多く、価格も高めなものが少なくない。

フィギュアの世界では、特に海外製品だと「商品ページの写真と全然違うものが届いた」という、半ば詐欺のような話を聞くこともある。

ミニカーも同じで、トミカ以外は海外メーカー製が多いため、

写真ではすごく良さそうだけど、
本当にこの通りのものが届くのか?

粗悪品だったらどうしよう

騙されないだろうか

と不安になる気持ちはよく分かります。

結論から言ってしまえば、その心配はほとんど必要ない。

もちろん、人によっては

「思ったより小さい」
「色味がイメージと違う」
「もう少しこうしてほしかった」

など、好みの部分で不満が出ることはあるだろう。

しかし品質面に関して言えば、商品写真と似ても似つかない粗悪品が届くようなケースは、基本的にはまずない。

では、なぜそう言えるのか。

今回は、ネット通販でよく見かけるミニカーメーカーを中心に、実際に私が購入したものを参考にしながら、「実物はどんな感じなのか」を写真付きで紹介していきたいと思う。

はじめに|ダイキャストとは?

紹介する前に、まず「ダイキャスト」という言葉について整理しておきたい。

ミニカーの商品説明でよく見かける『ダイキャスト』という表記。
何となく『全部金属でできた重いミニカー』というイメージを持っている人も多いかもしれませんが、実はダイキャストとは素材そのものではなく、

「溶かした金属を金型に流し込んで成形する製法」

のことを指す。

つまり、“ダイキャスト=全部金属製”という意味ではない。

実際のミニカーは、

  • ボディだけ金属
  • シャーシは樹脂
  • 内装はプラスチック
  • ミラーやウイングはABS樹脂

といった構成になっている事も多い。

極端に言えば、一部にダイキャスト製法で作られた金属パーツが使われていれば、メーカー側が「ダイキャストモデル」として扱うケースもある。

そのため、最近の精密ミニカーを触って

「思ったより軽い」
「プラスチックっぽい」

と感じても、必ずしも“ダイキャストではない”という訳ではない。

まずはこの部分を前提として覚えておくと、最近のミニカー事情がかなり分かりやすくなる。

Matchbox(マッチボックス)

マッチボックスは、イギリスの老舗ミニカーメーカー。

マッチボックスのミニカーの写真2種類
左:モナコポリス 右:Y-11

実はトミカよりも歴史が古く、そもそもトミカ自体がマッチボックスを参考にして誕生したと言われている。そのため、感覚的には「マッチボックスがトミカっぽい」のではなく、「トミカがマッチボックスっぽい」が正しい。

現在のクオリティ面では、正直トミカの方が一歩上という印象はある。
ただ、決定的に差があるというほどではない。

マッチボックスミニカーの正面の写真
正 面
マッチボックスミニカーの背面の写真
背 面

最大の魅力はラインナップ。

海外メーカーなので、日本ではあまり馴染みのない車種やクラシックカーも多く、そういった車はトミカではまず商品化されない。

「トミカにない車種を補完する存在」として購入する人も多いと思う。

通販だと、なぜかセット販売ばかりなのが少し難点。
そのため、不要な車種だけをフリマサイトに出品している人も結構いる。

一方、トイザらスなどでは1台ずつ普通に購入できることもある。

また、トミカのように箱付きではない商品も多く、コレクション派には少し悩ましい部分でもある。

ブリスターの中にミニカーと箱が入ってるマッチボックスの写真
ブリスターの中にミニカーと箱が入ってる

ちなみに、箱付きとブリスター仕様の基準は正直よく分からない。

※楽天市場やYahooだと単品で買えるが送料が結構高い。
現在販売されているマッチボックスシリーズはこちら。

Hot Wheels(ホットウィール)

ホットウィールは、アメリカを代表するミニカーブランド。

ホットウィールのミニカーの写真
左:レンジローバー 右:フォルクスワーゲン

日本ではトミカ、イギリスではマッチボックス、アメリカではホットウィール――というくらい定番の存在だ。

品質的にはマッチボックスと大きくは変わらないが、車種によっては「これ、トミカより出来がいいんじゃないか?」と思うものもある。

特徴としては、やはりアメリカ車が多いこと。

さらに、愛好家の間で「ナゾ車」と呼ばれる架空車両も存在するため、実車に詳しくない人だと「こんな車、本当にあるんだ!」と勘違いすることもある。

アメリカらしい「派手でカッコよければOK!」というノリがあるのか、実車をベースにしつつも、

  • タイヤを大きくする
  • 車高を上げる
  • ボディを大胆にデフォルメする

といった“盛った”デザインも多い。

ホットウィールミニカーの正面の写真
正 面
ホットウィールミニカーの背面の写真
背 面

その独特なセンスも、ホットウィールの魅力のひとつだと思う。

なお、マッチボックスは一部箱付きの商品もあるが、ホットウィールは基本的にブリスター包装のみ。

箱コレクション派には少し不向きかもしれない。

ホットウィールのミニカーがブリスターに入ってる写真
ブリスターでしか販売していない

また、通販だとセット販売中心になりがちだ。

現在販売されているHot Wheelsシリーズはこちら。

MINI GT(ミニ ジーティー)

MINI GTは、香港系メーカー「Top Speed Model」が展開しているミニカーブランド。

ミニGTのミニカーの写真
左:パガーニ・ゾンダ 右:ブガッティ

ここ数年で一気に知名度を上げてきた、比較的新しいブランドだ。

完全にマニア向けの商品で、トミカリミテッドヴィンテージと同じく1/64スケールで統一されている。

クオリティは非常に高く、トミカに負けず劣らず……というより、車種によってはトミカ以上と感じることもある。

その分価格は高めで、相場は1500〜2500円前後。限定品になると3000円を超えることも珍しくない。

ミニGTのミニカー正面の写真
正 面
ミニGTのミニカー背面の写真
背 面

同じ車種でもカラー違いが存在し、人気カラーだけ価格が高くなることもある。

ラインナップはスポーツカー中心で、派手なレーシングデザインのものも多い。

一方で、

  • サスペンション
  • ドア開閉

といったギミックはほぼなく、完全に“見た目重視”の作りになっている。

MINIGTの上から見た写真
上 部
MINIGTの横から見た写真
横 側

サイドミラーなどは柔らかいゴム素材で作られていることが多いが、かなり細いため、雑に扱うと破損する可能性がある。取り扱いには注意したい。

ミニカーのサイドミラーのアップの写真
この辺が細いのであまり触らない方がいい

また、車体裏側など見えにくい部分は意外と簡略化されていることもある。

そこを気にする人もいるかもしれないが、個人的には飾って楽しむ分には全く気にならない。

現在販売されているmini GTシリーズはこちら。

POP RACE(ポップレース)

POP RACEも、MINI GTと同じ香港系ブランド。

POPRACEのマスタングのミニカーの写真
マスタング

2019年頃から登場し始めた比較的新しいメーカーだ。

日本車のスポーツカーや改造車系が多く、クオリティもMINI GTに匹敵するレベルで非常に高い。

こちらも1/64スケールで統一されており、正直、並べられたらMINI GTとの違いを見分ける自信はあまりない。

POPRACEのミニカーの正面の写真
正 面
POPRACEのミニカーの背面の写真
背 面

価格帯も近く、通常は2000〜3000円前後。限定品になるとさらに高くなる。

MINI GTより少し高めと言われることもあるが、実際はショップごとの価格差の方が大きく、体感的にはそこまで変わらない印象だ。

MINI GTとの違いとしては、

  • ボンネット開閉
  • エンジン再現

など、一部ギミック付きの車種が存在すること。

ネット上では「塗装ムラがあった」「小さいパーツが破損していた」という声も見かけるが、少なくとも私はまだそういった個体に当たったことはない。

現在販売されているPOP RACEシリーズはこちら。

京 商(きょうしょう)

京商は、日本の老舗模型メーカー。

京商のミニカーの写真
左:アルファロメオ 右:シェルビーコブラ

ラジコンメーカーとして有名だが、1990年代からミニカー市場にも参入している。

サイズは主に、

  • 1/64
  • 1/43
  • 1/18

あたりが中心。

京商のミニカーは、ほとんどが台座付きで販売されており、「おもちゃ」というよりは完全に模型寄り。

京商のミニカーの正面の写真
正 面
京商のミニカーの背面の写真
背 面

遊ぶというより、飾って鑑賞するためのミニカーという印象が強い。

台座とはネジで固定されているため、外せば普通に転がして遊ぶこともできる。

京商のミニカーを台座から外した写真
付け直すのが面倒なので外す事はあまりない

ただし、

  • タイヤがゴム製
  • 回転が重め

なので、トミカのように走らせて遊ぶ用途には向いていない。

サイズが大きくなるほど精密さも増し、

  • ドア開閉
  • ボンネット開閉
  • エンジン再現

などのギミックも充実していく。

注意点として、京商はミニカー以外にプラモデルやラジコンも展開しているため、購入時は間違えないよう確認した方がいい。

現在販売されている京商シリーズはこちら。

Maisto(マイスト)

マイスト最大の特徴は、

「大きいサイズなのに安い」

これに尽きる。

マイストのミニカーの箱に入った写真

1/18や1/24スケールの大型モデルを、比較的安価で購入できるのが魅力だ。

通常、このサイズになると数万円することも珍しくないが、マイストなら1500〜4000円程度で買えるものも多い。

マイストのミニカーの正面の写真
正 面
マイストのミニカーの背面の写真
背 面

ラインナップも幅広く、

  • アメ車
  • スーパーカー
  • バイク

など、さまざまなジャンルを展開している。

品質については、

「値段相応」
「価格の割にはかなり良い」
「少し玩具っぽい」

といった評価が多い。

実際、タイヤやボディにはややプラスチック感があり、重量も軽め。

マイスト、ミニカーのタイヤのUP

そのあたりが“玩具っぽい”と言われる理由だと思う。

さすがに京商やMINI GTと比べると精密感では劣るが、価格を考えれば十分すぎるクオリティだと思う。

インテリアとして飾るだけでも、かなり存在感がある。

マイストミニカーの全体の写真

現在販売されているMaistoシリーズはこちら。

majoRETTE(マジョレット)

お菓子会社で有名なKabaya(カバヤ)がミニカー業界に参入。

マジョレットのミニカーの写真

とはいえ名目上はお菓子のおまけ扱いなので申し訳程度にガムが入っている。
昔存在した「ビックワン・ガム」のようなものだと考えていただければいい。

マジョレットミニカーとガムの写真
よくある板状の白いガムが入っている。味もよくある感じです。

外観は意外にも他のミニカーと比べても見劣りしないが、ギミック部分、例えば車のドア、この車種だと上にドアが開くがトミカなら開く限界があるのだが、これは90度以上開き、最終的にドアが取れてしまうという、初見だとかなりびっくりする仕様になっている。
(簡単に取り付けることはできる)

マジョレット、ランボルギーニ シアンの写真
LAMBORGHINI SIAM FKP 37 BLACK EDITION

このミニカーは箱がない上に、パッケージにも車種が書いていないので裏に記載されたQRコードを読み込んで専用サイトで確認しなくてはいけないので、私のように車に詳しくない人にはちょっと不親切な仕様となっている。

マジョレットパッケージの裏面の画像

良い所はトミカと違いちゃんとサイドミラーがついていて、ホイールもしっかり作りこまれている。
ただ、価格が600円台と高く、箱がついていてネットで300円台で買えるトミカと比べてしまうと少し割高感を感じる。

参入仕立てではあるので、今後クオリティは上がってくる可能性はあるので未来に期待したい。

それぞれのサイズ感

箱のサイズは、全体的にトミカよりかなり大きめ。

こちらが箱のサイズを比較したものです。

各ミニカーの箱の大きさを比較した写真
POP RACEとMINI GTの箱は結構大き目
各ミニカーの箱の高さを比較した写真
高さも結構ある

サイズ比較が分かる写真も載せているので、購入前はぜひ参考にしてほしい。

こちらが、縮尺ごとのサイズ感です。

ミニカーの縮尺ごとに比較した写真
比較用にペットボトルを置いています

こちらは各ミニカーの裏面の写真です

各ミニカーの裏面の写真

まとめ

MINI GTやPOP RACE、京商などは、トミカリミテッドヴィンテージと比べてもまったく遜色ないレベルのクオリティを持っている。

京商が今さらトミカのような低価格帯市場に参入する可能性は低そうだが、MINI GTやPOP RACEが今後、トミカのような一般車種を安価に展開し始めたら、かなり脅威になるかもしれない。

逆に、子供向けの手頃なミニカーという意味では、やはりトミカは非常に強い。

個人的には、

  • トミカにある車種 → トミカを買う
  • トミカにない車種 → マッチボックスやホットウィールを選ぶ

という買い分けが、一番無難だと思う。

結局のところ、最近の海外製ミニカーは「海外製だから不安」という時代では、もうなくなってきている。

もちろん細かく見ればメーカーごとのクセや好みはあるし、トミカのような「子供が遊ぶ前提」の丈夫さや安心感とは方向性が違う部分もある。

ただ、“飾って楽しむミニカー”として見た場合、海外メーカー勢の進化はかなり凄い。

特にMINI GTやPOP RACEあたりは、昔の「安かろう悪かろう」な海外玩具のイメージを持っている人ほど、実物を見た時に驚くと思う。

一方で、トミカにはトミカの強みもある。

価格の安さ、入手しやすさ、壊れにくさ、そして日本車ラインナップの充実度は、やはり圧倒的。
子供向け玩具としても、大人のコレクションとしても成立しているバランス感覚はさすがだと思う。

だからこそ、

「気軽に集めるならトミカ」
「好きな車をよりリアルに飾りたいならMINI GTやPOP RACE」
「海外車や珍しい車種を集めたいならマッチボックスやホットウィール」

というように、自分の好みに合わせて選ぶのが一番楽しい。

今のミニカー界は、昔よりも選択肢がかなり広がっている。
トミカしか知らなかった人も、一度海外メーカーに手を出してみると、思わぬ沼にハマるかもしれない。

※当時販売されていたこのモデルは現在入手困難ですので、現行の同メーカーの商品をが、現行のマッチボックスシリーズも魅力的なラインナップが展開されています。


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