ビエネッタが消えた今、昭和世代が思い出すもう一つの高級アイス|レディーボーデンとは?
2025年、長く愛されてきた高級アイス「ビエネッタ」が販売終了したというニュースは、私たち昭和世代の心に大きな衝撃を与えました。
あのパリパリとしたチョコレートの層を、スプーンで崩しながら食べる贅沢。あの感覚を覚えている人は多いはずです。
そして、このニュースを聞いて、もう一つ名前を思い出した人はいないでしょうか。
そう、「レディーボーデン」です。
私にとって、レディーボーデンは単なるアイスではありません。
それは子供時代、デパートのショーケース越しに見つめていた“高級アイスの象徴”でした。
今回は、そんなレディーボーデンの歴史と、私たちがなぜ大人になってもこのアイスに惹かれ続けるのかを振り返ってみたいと思います。

昭和の子供にとっての「憧れ」そのものだった
1971年、当時の日本はまだ、アイスといえば駄菓子屋で買える50円前後が当たり前の時代でした。
そんな中、950mlで800円以上もするレディーボーデンは、まさに高嶺の花。
昭和世代にとって、レディーボーデンは ビエネッタと並ぶ高級アイスの代名詞でした。
当時のアイスの世界には、今のようにプレミアムアイスの種類はほとんどありません。
その中で、ビエネッタやレディーボーデンという名前は、当時の子供たちにとって『憧れのアイス』の代名詞そのものでした。
しかし現在、高級アイスの代表格といえば ハーゲンダッツ を思い浮かべる人が多いでしょう。
そのため、アイス界の王者という立場は、いつの間にかハーゲンダッツに譲った印象もあります。
それでも昭和世代の中には、

ハーゲンダッツよりレディーボーデン
という人も少なくありません。
それだけ、このアイスには長年の思い出が詰まっているのです。

「普段食べるアイス」ではなく、テストで良い点を取った日や、親戚が来た時だけの特別なご馳走。
大きなカップを家族みんなで囲み、スプーンですくう瞬間のあのワクワク感は、今でも冷凍庫を開けるたびに鮮明に蘇ります。
ロゴの変化と、大人になった私たち
長年親しんできたレディーボーデンですが、販売元が明治乳業からロッテへと変わる激動の歴史を辿ってきました。
ふと手に取ったカップの横に「LOTTE」のロゴが入っているのを見つけた時、子供心に

あれ、前と違う?
と違和感を抱いた記憶がある人は多いのではないでしょうか。
大人の事情なんて全く知らなかったけれど、あのロゴの変化こそが、私たちが大人になった時間の流れそのものだったのかもしれません。
「味が変わった?」という問いへの答え
レディーボーデンについて語るとき、

昔と味が違う
という声をよく聞きます。
販売元の変化や、原材料から卵がなくなったことなど、背景には様々な事実はあるのでしょう。
この記事を書くにあたり、久しぶりにレディーボーデンを買って食べてみました。
久しぶりに食べた感想は、

やっぱり美味しい!
というのが率直な印象です。
ただ同時に、

昔の記憶の味とは少し違うかもしれない
という感覚もありました。
もし、昔の記憶と少し違うように感じるとすれば、それはアイスが劣化したのではなく、この数十年の間に私たちが食べた数多くのアイスが、私たちの味覚をより豊かに育ててくれたからではないでしょうか。
個人的には、どこか スーパーカップ に似ている印象も受けました。
もしそう感じるとすれば、それはスーパーカップの品質が上がったということでもあります。
スーパーカップの品質が驚くほど上がったように、私たちを取り巻くアイスの環境自体が、かつては想像もつかなかったレベルに到達しているのです。
かつて明治乳業が作っていた味と、今のロッテの味。
どちらが良いという話ではなく、私が子供の頃に夢中になった『あの甘美な記憶』は、私の中で完全に一つの物語として完成されているのだと、改めて気づかされました。
まとめ|憧れのアイスは、今も私たちのそばに
かつての特別な輝きは、もしかしたら少し薄れたかもしれません。
プレミアムアイスの種類は増え、ハーゲンダッツという新たな王者が君臨する時代になりました。
その中でレディーボーデンは、ハーゲンダッツよりも手頃な価格のプレミアムアイスとして、ミニサイズ商品なども展開しながら販売を続けています。
昔ほどの特別感はなくなったかもしれません。
それでも、あの大容量のカップを冷凍庫に忍ばせておくと、ふとした瞬間に子供の頃の
「ちょっとした憧れ」
をチャージできる気がします。
ビエネッタが姿を消してしまった今、レディーボーデンにはこれからも長く残り続けてほしい――。
そんな願いを込めて、今夜もまた、冷凍庫から大きなカップを取り出してしまうのです。

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