森永「さっチョコだち」とは?逆立ち動物チョコのお菓子
この記事は、1980年代に実在したお菓子『さっチョコだち』を、当時の社会情勢とともに振り返る個人的な回想録です。
森永製菓の「さっチョコだち」というお菓子を覚えている人はいるでしょうか。
1984〜1985年頃に販売されていたお菓子で、クラッカーの上に逆立ちした動物の形をしたチョコレートが乗っているという、少し変わった見た目が特徴でした。
ねずみやたぬき、コアラなどの動物が逆立ちしているイラストがパッケージに描かれており、見た目のインパクトはかなり強かった記憶があります。
ただ、「懐かしいな」と思う人はいても、強烈な人気商品として記憶している人はあまり多くないかもしれません。
実際、私自身も食べた記憶はおそらく一度くらいです。
それでもこの「さっチョコだち」というお菓子は、子供の頃からずっと私の記憶に残っています。
理由は、お菓子そのものというよりある事件のイメージと結びついていたからでした。
さっチョコだちとグリコ森永事件の記憶
なぜこのお菓子がそんな印象として残っているのか、長い間はっきり思い出せませんでした。
しかし今回この記事を書くために調べてみて、ようやく理由が分かりました。
さっチョコだちが販売されていた1984〜1985年頃、日本では有名なグリコ森永事件が起きていました。
この事件では、菓子メーカーに対して脅迫が行われ、店頭のお菓子に毒物を混入したという犯行声明が出されたことで、全国的に大きな騒ぎになりました。
その影響で、スーパーではグリコや森永の商品が一時的に店頭から撤去されるという事態も起こります。
当時はまだ子供でしたが、「お菓子に毒が入っているかもしれない」というニュースはかなり衝撃的で、学校でも先生から注意を受けたり、近所でデマのような話が広がったりしていました。
おそらくテレビのニュース映像などで、スーパーの棚から森永のお菓子が撤去されている場面を見たときに、「さっチョコだち」のパッケージが映っていたのではないかと思います。
その印象が強く残り、このお菓子と事件の記憶が結びついたのかもしれません。
さっチョコだちはどんなお菓子だったのか
さっチョコだちといえば、当時流れていたCMの歌も印象的でした。
「♪さっちょこだち、さちょこだち、ほっほっほっほっほ〜」
という軽快なフレーズが流れ、逆立ちした動物のキャラクターが登場するCMだったと記憶しています。
商品の形も少しユニークで、クラッカーの上に象やキツネなどの動物の形をしたチョコレートが乗っていました。
ただ、子供の頃の記憶として残っているのは、「思ったより小さいお菓子だった」という印象です。
子供の頃は多くのものが実際より大きく感じられるものですが、このお菓子に関しては当時から「意外と小さいな」と感じていました。
正確なサイズは今となっては確認できませんが、感覚としては「きのこの山」より少し高さがあるくらいだったような気がします。
「さっチョコだち」という名前の意味
子供の頃、このお菓子を見て素朴な疑問がありました。
「なぜ動物が逆立ちしているのか?」
特に言葉遊びのようにも見えず、当時は不思議に思っていました。
今回調べてみて分かったのですが、「さっちょこだち」という言葉には逆立ちするという意味があるそうです。
そこに「チョコ」を組み合わせて、「さっチョコだち」という商品名になったと考えられます。
動物が逆立ちしているチョコレートという見た目は、この言葉から発想されたものだったのでしょう。
なぜ「さっチョコだち」は消えてしまったのか
私の記憶では、グリコ森永事件の後、このお菓子を見かけなくなったような印象があります。
もちろん、事件が直接の原因だったのかははっきり分かりません。
ただ当時は、多くの人が「お菓子に毒が混入されているかもしれない」という不安を感じていました。
実際、私の家でもお菓子を買うときにパッケージをライトに透かし、注射器の穴のようなものがないか確認していた記憶があります。
それほどまでに社会的なインパクトが大きい事件でした。
その影響で一時的にお菓子の売上が落ちたり、新商品が定着しにくくなった可能性は十分考えられます。
さっチョコだちも、そうした時代の流れの中で静かに姿を消していったお菓子の一つなのかもしれません。
スーパーのアナウンス
よくスーパーで「不審な人物を見かけましたら係員までご連絡ください」というアナウンスが流れています。
多くの人は万引き対策の放送だと思っているかもしれません。
ただ、私の中ではどうしても1984年のグリコ森永事件の記憶と重なります。
子供の頃、少なくともあの事件が起きる前は、こうしたアナウンスを聞いた記憶がありません。
そのため個人的には、あの事件以降に防犯意識が強くなった象徴のように感じています。
まとめ
森永製菓の「さっチョコだち」は、逆立ちした動物のチョコが乗った少し変わった見た目のお菓子でした。
強烈なヒット商品だったわけではないかもしれませんが、1980年代という時代背景の中で、グリコ森永事件とともに記憶に残っている人もいるのではないでしょうか。
当時のニュースや社会の空気と一緒に思い出されるお菓子という意味では、単なる駄菓子以上に印象深い存在だったのかもしれません。
今ではほとんど語られることのない商品ですが、こうしたお菓子の記憶も、昭和〜平成の子供文化の一部として残しておきたいものですね

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